この記事でわかること

多くの OpenHuman 入門記事は「次へ」を押すだけで、止まったときにダウンロードなのかログインなのかモデルなのかメモリなのか切り分けられません。本記事は通常のセットアップ手順に沿って進め、各段階で成功の目安詰まったときの確認先を示します。巨大なエラー辞典ではなく、ゼロから初回動作まで届けることが目的です。

0 全体像:ゼロから初回動作までの7段階

壁にぶつかったら、まず段階を特定します:ダウンロード → インストール → ログイン → モデル → 連携 → メモリ → 初回出力。下表が地図で、以降の章で詳しく触れます。

段階成功の目安よくある詰まり次にやること
準備公式サイトが開く、RAM が最低要件を満たすネットワーク/DNS、メモリ不足インストール前に回線またはメモリを直す
DL・インストールアプリ起動、バージョンがサイトと一致別プロジェクト、CPU アーキ不一致ドメインと GitHub Release を照合
ログインメイン UI が表示されるOAuth リダイレクト失敗別ブラウザ、拡張機能オフ
モデル「こんにちは」に返答があるBYOK・ローカルモデル無反応まずクラウドルーティング、次にローカル
連携ソースが接続済み表示OAuth 期限切れ、スコープ不足再認可、同期範囲を確認
メモリMemory にエントリがある空のまま、20分未満初回 auto-fetch サイクルを待つ
初回タスク要約/ToDo が実データと一致コンテキストなし、誤回答「モデル vs メモリ」を切り分け
4GB+
公式推奨の最低 RAM
20
Gmail 初回 auto-fetch の目安
7段階
止まったときのチェックポイント

1 インストール前の準備:環境・ネットワーク・アカウント・テスト用データ

公式 Getting Started によると、OpenHuman は macOS / Windows / Linux のデスクトップ向けで、RAM 4 GB 以上が推奨です。巨大なメールボックスやリポジトリ、同一マシンでのローカルモデル併用なら 16 GB 以上を見込んでください。

  • ネットワークtinyhumans.ai/openhuman と GitBook に到達できること。既定ルートはホスト型ログインとモデルルーティングを使うため、完全オフラインではありません。
  • アカウント — サインイン用に Google / GitHub を用意。Gmail など第三者連携は別途 OAuthが必要で、ログインだけでは接続されません。
  • テスト用データ機密度の低いメールボックスや予備 GitHub でメモリ書き込みを検証。初日から本番受信箱を全部つながない。
  • ローカルモデル(任意) — Ollama を使うなら、OpenHuman で Local AI を有効にする前にターミナルで ollama run が通ることを確認。
詰まったら:サイトが開かない → プロキシ/DNS;メモリ警告 → 重いアプリを終了。避けること:インストールのため Gatekeeper を無効化、不明なシステムフォルダ削除、バックアップなしの Memory Tree 全消去。

2 ダウンロード元:別プロジェクト・バージョン違いの見分け方

成功の目安: tinyhumans.ai/openhuman または公式パッケージ経路のインストーラ;About のバージョンが最新 GitHub Release と一致。

公式経路(いずれか一つ):

  • 公式サイト — macOS DMG、Windows MSI/EXE、Linux AppImage または .deb(初心者向けに最も分かりやすい)。
  • Homebrewbrew install tinyhumansai/openhuman/openhuman
  • スクリプト — macOS/Linux: curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/tinyhumansai/openhuman/main/scripts/install.sh | bash;Windows は README の PowerShell。メイン機ではリモートシェルより署名付きサイト DL を優先。
別物のサイン:UI がドキュメントと違う、リポジトリが tinyhumansai/openhuman でない、第三者の「全部入り」配布。迷ったら公式サイトと GitHub org のみから取得。

3 プラットフォーム別インストール:Mac / Windows / Linux の合格ライン

OS合格の目安詰まったら確認
macOSDMG 導入完了、アプリ起動、Gatekeeper で「開く」セキュリティブロック → システム設定 → プライバシーとセキュリティ
WindowsMSI/EXE 完了、スタートメニューに OpenHumanSmartScreen → 発行者確認;VC++ ランタイム不足
LinuxAppImage 起動または apt 成功amd64 / arm64 が CPU と一致しているか

初回起動で macOS が アクセシビリティ入力監視(音声ホットキー)を求めることがあります。Settings → Automation & Channels で内容を確認し、初回動作に不要な権限は拒否して構いません。

4 初回起動:ログイン・ワークスペース・起動しないとき

ウェルカム画面は 「Sign in! Let's Cook」 のソーシャルログイン。多くの人は Advanced の custom core RPC URL は不要です。

成功の目安:チャットと Settings があるメイン UI。詰まったら:拡張機能で OAuth ブロック → Safari/Edge のプライベートウィンドウ;ログイン後真っ白 → 完全終了して再起動;アプリ内ログ/診断(Settings、バージョンで場所が異なる)。

公式の注意:サインインは第三者アクセスを付与しません。Gmail/GitHub は連携画面でサービスごとの OAuth。デバッグ中に本番アカウントのトークンを一括失効させない——他アプリが壊れます。

5 モデル設定:既定ルーティング・BYOK・ローカル無反応

OpenHuman はタスクごとに Automatic Model Routing を使います。初心者はまずクラウドルーティングで返答を確認し、その後 Local AI を有効に。

成功の目安:「こんにちは」や「一文で自己紹介して」に普通の返答。詰まったら:

  • まったく返答なし — ネットワーク/プロキシ;Early Beta の障害(Discord / GitHub Issues を確認)。
  • BYOK 失敗 — Key を全文貼付、provider と設定一致、残高/クォータあり。
  • Ollama / LM Studio 無音 — 先にターミナルでローカルサービス確認;Settings で Local AI、GitBook Configurationlocal_ai.runtime_enabled を確認。

6 連携認可:OAuth・データソース・同期範囲・更新

Settings から Gmail、GitHub、カレンダーなどを接続。成功の目安:一覧が接続済みで、エラーが継続しない。

詰まったら:接続済みだがデータなし → 読み取りスコープに取得権があるか;Google Workspace は管理者承認が必要な場合あり;更新されない → 初回 auto-fetch に約20分(公式ドキュメント)——数分で再インストールしない。

リスクの高い操作: OAuth 一括失効、不明な設定ディレクトリ削除、本番メールボックス権限の全解除——他ツールが壊れます。まずテスト用連携を一つだけ切る。

7 メモリ同期:空コンテキスト・待ち時間・検証方法

メモリは端末上の Memory Tree(SQLite + Markdown)に保存。Memory → View vault in Obsidian/wiki/)でボルトを開けます。

成功の目安:Gmail 接続後約20分以内に Memory に新規エントリ;「過去12時間で知っておくべきことは?」と聞いて実在の件名が引用される。

詰まったら:まだ空 → OAuth が本当に成功したか、テストアカウントにメールがあるか、初回サイクル待ち;要約がおかしい → Obsidian で生データを確認し、モデルの幻覚とソース欠落を切り分け。

8 初回実戦タスク:設定と問題の同時検証

公式例のようなプロンプトを試します:「今日見逃したことを要約して」「接続ソースから今日の ToDo トップ3を出して」

合格ライン:① モデルが返す;② 返答の事実が Memory/Obsidian に存在;③ プロジェクト名など狭い追質問でも当たる。②だけ失敗 → メモリ経路;①だけ → モデル;両方 → ログインとネットワーク。

9 まとめ:再インストールの判断と設定の保全

再インストール前にドキュメント/Issues を確認:単一 OAuth 失敗、一つの連携、ローカル Ollama だけでは通常アプリ全体の再インストールは不要。パッケージ破損、メジャーアップグレードのクリーン導入、Release notes の指示があるときに検討。

データを残す:Memory Tree と Markdown ボルトはディスク上——Memory 画面のボルトパスを控え、アンインストール前にフォルダをバックアップ(不明ディレクトリは削除しない)。アンインストール:Homebrew は brew uninstall openhuman;Debian/Ubuntu は apt remove;curl 導入は GitHub docs/install.md

それでも解決しない → GitHub Issues、Release notes、Discord(discord.tinyhumans.ai)にバージョンと再現手順を添えて。

ゼロから動作確認までの受け入れチェックリスト

次の7項目をすべて満たせば、OpenHuman はお使いの環境で動作し、問題を切り分けられる状態です:

  1. 1公式経路でインストール済み、バージョンが Release と一致
  2. 2サインイン済み、メイン UI でチャット可能
  3. 3既定モデルルーティングが「こんにちは」に応答
  4. 4機密度の低い連携を少なくとも1つ OAuth 済み
  5. 5Memory にエントリあり、Obsidian でボルトを開ける
  6. 6初回の要約/ToDo タスクが実データと一致
  7. 7どの段階で失敗したか、公式ドキュメントの場所が分かる

10 Mac mini で OpenHuman をより安定して動かす

OpenHuman はバックグラウンドの auto-fetch、SQLite 書き込み、任意の Ollama 推論を行います。Mac mini M4 のユニファイドメモリは小さめのローカルモデルに向き、待機時の消費電力は約4Wで静音の24時間稼働に適します。macOS なら Homebrew 導入、権限ダイアログ、Obsidian ボルトへのアクセスもスムーズです。個人用 Memory Tree を専用 mini に置けば、日常使いの Mac からも切り離せます。パーソナル Agent の実験用マシンを考えているなら、Mac mini M4 はコスパの良い起点です——まず手元で流れを通し、常時稼働ノードは Mac mini に移すのが現実的です。

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